学生さんから、将来の仕事についてのご相談が続いたので、今回は適職・天職について書きます。
自分の強みって何だろう?好きなことを仕事にしたい!
考えているだけで、答えを見つけることは困難です。日常の行動を振り返ってみましょう。
目次
アウトプットとインプットに苦痛が伴わないことが“強み”の分野
適職を考える時に、「自分が提供できることは何か?」がひとつのヒントになると思いますが、それは即ち、アウトプットに苦痛が伴わないことです。
つまり、苦痛なくインプットできること。
それがあなたの強みとなります。
しかし、そういったものは人生経験やライフステージとともに対象や関わり方が変化するものです。
私は学生時代から数学や計算が苦手で苦手でしかたありませんでした。元値の26%OFFがいくらなのか……ええと~、元値×0.26だっけ?元値÷1.26だっけ?という具合なので、計算・簿記のセンスが皆無です。
確定申告の作業も気が重くて重くて……はぁ
数字の絡む事務が苦痛ですし、何度も勉強しようとしたのですが勉強が苦痛なので続きません。
ただ、意外だったのはhtmlとcssの勉強はそれほど苦ではなかったこと。サイトを作るのも趣味の範囲であれば苦痛ではありません。言語だからでしょうか?
納期、クオリティ、訴求力などを求められた時、苦痛に変わりました。
(ちなみに、phpはよくわかりません)
好きなことを仕事にしたいけど、好きがよくわからない人は「嫌いじゃない」程度の熱量からスタートしてみる
苦痛なくインプットできるものというと、いわゆる「好きなもの」「好きなこと」「好きな状態」「好きな環境」……そういったキーワードが挙げられると思いますが、「好き」でなくても良いのです。
「寝る時間も惜しんで」「毎日それについて努力できる」などということを連想しがちですが、そんなにハードルを上げる必要はありません。
うっすら好き、ほんのり好き、なんとなく好き
で、良いんです。
好きなことなんてないよ、という人は「まぁ、別に苦手じゃないな」ということを思い出して挙げてみてください。
また、「自分ではできて当然のこと」こそが強みであることも多いものです。
通常、もともと走るのが速くて楽しいと思うから陸上部に入部するはずです。もっと速く走るために毎日毎日走ります。ただ走るのではなく試行錯誤しながら走ります。フォームを変えたり、そのために鍛える筋肉が変わったり、靴を見直したりするでしょう。
試行錯誤しながら継続できるかどうか。
これが最も重要です。
好きな物事との“関わり方”を考える
「好きな物事がある!」という方は「ソレのどこが好きか?何が好きか?」を挙げてみてください。
例えば、ケーキが大好きな人は、ケーキの何が好きなのでしょうか?
◆食べるのが好き⇒食べ歩きブログ発信、スイーツ評論家など
◆見た目が好き⇒フードコーディネーター、スイーツアクセサリー制作など
◆作るのが好き⇒パティシエ、自宅料理教室など
◆贈るのが好き⇒ショップ、提案、プロデュースなど
「ソレのどこが好きか?何が好きか?」によって、関わり方が違ってくることもあります。
とりあえず行動!事前調査はほどほどに
ケーキを食べたい!と思った場合、あまり深く考えずにとりあえず一歩行動するべきです。
「よし、ケーキを買いに出掛けるぞ。その前にこれからシャワーして、化粧して、着替えて……」と、きちんと準備をしようと思うと面倒くさくなります。
「どこのケーキ屋が美味しいか調べよう!」と、キッチリやろうとすると時間がかかります。
大抵の場合、「ケーキが好き」ならば「どこのケーキ屋が美味しい」かは、「知っている」ことが多いものです。
なぜなら、すでにある程度はインプットしているはずだからです。
苦痛なくインプットするということは、そのことにすでに時間を費やしています。
「でも、せっかくなら旬の情報を押さえたい」という場合はせめてエリアを絞るなどして、時間をかけすぎないこと。
大切なのは、完璧を目指すことではなく、「ケーキを食べる」ために行動することだからです。
働くということは、あらゆるスキル・経験・感動の複合
他人の評価ではなく、自分で食べてみて自分で判断します。
自分で何も行動しないうちからハードルを上げてしまい、対象を遠ざけないようにしましょう。調べることは良い事ですが、調べすぎて頭でっかちになったり先案じしすぎて身動きが取れなくなってしまっては本末転倒です。
人生は、
ということも多いものですからね。
「好きなもの・こと・作業・環境」が、「業種」であるとは限りません。
「得意なもの・こと・作業・環境」が、「職種」であるとは限らないのです。
働くということは、あらゆるスキル・経験・感動の複合です。何事も人生経験や環境とともに変化していくものです。
あまり型にはめすぎずに、柔軟に考えてみてくださいね。
私が経営者様からいただく占いコンサルタントのお仕事のなかに、スタッフの指導方法があります。人材育成というのは、その人物の資質や性格によるものが大きいとは思いますが、同じくらい大きな要因に「環境」があります。
そして、人は手痛い失敗からこそ、学び成長するものです。
失敗しても良い土壌、やりなおしても良い環境が社会には必要なのです。
「好き」を仕事にするために頑張ったのに、ぜんぜんうまくいかない!
せっかく好きなことを仕事にしたのにうまくいかない。これは強い挫折感の伴う悩みです。
以下、友人に聞いた話しをもとに職種等を変えています。
私の友人・智子さん(仮名)は、ボディセラピストに成りたての友人Aから「練習台になって!」と頼まれました。
しかし、施術が妙に痛くて(……もしかしてヘタなのかな……)と思ったそうです。
2回目以降は「痛いから、もういいよ」と言って断りましたが、「代謝が良くなってやせるかもしれないよ」という言葉に、つい(?)練習台になっていたという智子さん。
そんなある時、セラピストAさんが「実はね、恩師に“あなたはセンスがない”って言われちゃった……」と落ち込みながら打ち明けてきました。
(う、うん……同じことを思ってた……)←智子さん心の声。
ものすごく努力したのだけど……センスがないと言われてしまった
セラピストAさんはものすごい努力家で勉強家なのだそうです。
継続は力なり。を体現しているようなセラピストAさんでしたが、どうにもこうにも、センスの壁はなかなか越えられなかったようです。
例えば、医師は知識も技術も経験も人格も求められる仕事の代表格なイメージですよね。
患者から情報を見出す注意力やコミュニケーションスキルも必要でしょうし、外科医ならば手先の器用さや集中力、応用力など様々な「センス」や「能力」が必要かと思います。
活躍の場所を変えてみたら成功!
ところが今では“講座の先生”として活躍しているのだとか!
施術のセンスがなくとも、広く深く身につけた知識と、あちこちで汗と涙を流しながら得た経験を「講座の先生」として活かすことに成功したセラピストAさん。
もしも、あなたが誰かに「センス(才能)がない」と言われたとして……努力し続ける情熱があるならば、「好き」を捨てきれないならば、意外なところに道が開けたりするかもしれません。場所を変えることも考えてみましょう。