ここ5、6年で「自己肯定感を高めよう」という言葉を本当によく見かけるようになりましたね。
ところで、実際のところ「自己肯定感」はどうしたら高くなるのか……?
っていうのがセオリーっぽいです。
個人的に、『これ、自己肯定感を高める一助にはなるのだろうけど、そういうことなのかなぁ?』と疑問に思わないでもないような…?
そもそも、自己肯定感というのは、どんな状態の自分であれ「これも自分なんだ」と受け入れることですよね。
自己肯定感
自己評価
自己満足
これらが、なんとなく混ざってしまっているのかもしれません。
目次
自己肯定感ってなに?―自己評価との違い―
雨を降らせている空に向かって、
「おまえは空なんかじゃない!空として恥ずかしくないのか?」
と怒る人はいません。
みーーーんな、どんな気象でも空は空だと思っています。
結局、良いとか悪いとかは相対的なもので、環境や状況によります。
自己肯定感自己肯定感=良いところや得意などの条件に一切関係なく自分を「自分だ」と受け入れる感覚です
自己肯定感は開き直りとは違います。
失敗したり、格好悪い自分をそのまま受け入れて、「次は失敗しないために、どうしたらいいだろう?」と向き合えること。または、「得意なことを伸ばそう」と前向きになれることだと私は考えています。
自己肯定感とナルシスト(自己愛)の違い
「他者の評価」を基準にして、自分の言動を決めないことが自己肯定感や健全な自尊心だと思うのです。
「雨天だろうが、晴天だろうが、空は空」なんです。
『自己肯定感が高い人=善良な人、意識が高い人』などという捉え方が一部にあるようなんですが、まるで関係ありません。
自己肯定感が高い人は、像とチーターを比較する意味がないことを知っている人です。
というわけで、自己肯定感と自尊心と自己愛と自己評価と劣等感を、整理してみます。
①自己肯定感とは
【自己肯定感が低い場合】
冷水がかかったときに「冷たいっ」と叫ぶのは当然の反射反応ですが、自己肯定感が低いと、感情面において反応しがちです。
ちょっとイヤミを言われたくらいのことでも、まるで背中に冷水がかかったときのように反射的に、過剰に反応するイメージです。
②自尊心とは
自尊心とは、「私はyes,noを明言してもよいし、私の感覚や意志を私は尊重してもよい」という自他への信頼感でしょう。
健全な自尊心が育つことこそが、自己肯定感へとつながるのではないか……というのが、虐待によって自尊心がなかなか育たなかった私の仮説です。
嫌なものに「嫌だ!」と言えなかったあなた。嫌だと叫んだのに聞き入れてもらえなかったあなたの気持ちが痛いほどわかります。
私は“安心感”というものからあまりにもほど遠いこども時代を過ごしました。
小学生の弟が家に灯油をまいて心中を試みるほどだったのです。
<第1回>燃え盛る家とのっぺらぼうの私/ヒプノセラピー・レイキ・チャネリングより
POINTインナーチャイルドあるいはアダルトチルドレンと言われる言葉ですが、
「子ども時代に子どもらしくふるまう」
「yes,noを明言してもよい」
などの権利を、乳幼児から青年期のあいだに著しく傷つけられた経験があることを、私はインナーチャイルドと言っています。
・
私がインナーチャイルドと表現するときは
「傷害を負わされた自尊心」
「自分を大切にする権利・他者から尊重される権利を著しく傷つけられた経験」
を指しています。
・
虐待や、親が何らかの問題を抱えて親としての役割や振る舞いを果たせていない家庭において見られることが多いのではないでしょうか。
③自己肯定感と自己愛
さて、自己肯定感や自尊心を高めようとしたときに、ややこしいのが自己愛。
よく見かける「自己肯定感を高める方法」に
『自己肯定感を高めるために、自分が心地良いことをしよう』
『自分ファーストになろう』
というものがあります。
この方法が効果的なのは、自己肯定感も自己愛も弱い状態の人なのでしょう。
自己肯定感も自己愛も弱い状態の人は、自分ばかり楽しんで申し訳ないな……という罪悪感を抱きがちです。
このタイプの人は、『自分ファーストになろう』を意識した方がいいですよね。
自己愛はなくてはならないものであると同時に、強すぎたり不健全な状態だったりすると他者を蔑ろにしたり、他者を利用しかねないところもあって、なかなか難しいものです。
自己愛が強い状態の人はすでに『自分ファースト』思考なので、ここにさらに「よし、もっと自分ファーストにするぞ」を実行すると、周囲の人がどんどんきつくなってしまいます。
④自己評価と劣等感
自己肯定感は低い(自分を受け入れていない)状態の人で、
自己評価は高い
こういう場合、うまくいかない理由を外部(環境)のせいにするパターンに陥りがちです。
「自分の能力には問題はなく、周囲に理解がないせいだ」と考えることで劣等感を刺激しないようにする心理が働くんじゃないかな、と思います。
私は劣等感が強いので、環境のせいにしたくなっちゃう気持ち、よくわかります。
↓
そんな自分を誤魔化すために、自己評価を高くしている
🔹良い部下・上司に恵まれさえすれば……
🔹タイミングが合えば……
🔹資金や時間があれば……
私の能力は高いのに、こんなに努力しているのに、周囲のせいで発揮できていない
↓
根底にあるのは劣等感や自己憐憫
※劣等感は、人と比較する癖を手放すのが第一歩。
評価されよう
うまくやろう
頑張って認めてもらおう
…という気負いは、像とチーターを比べないのと同じように、手放すことが大事だと感じます。
・人と比べられてきた経験が強烈な人
・自分と人を比較せずにいられない環境に育った人
このような人にはむずかしいミッションかもしれません。
私も、すごく困難に思いますもん…。
劣等感についてはアドラー心理学が有名ですね。
劣等感と人間関係 (アドラー心理学を語る3)
私はホ・オポノポノというハワイの癒やし習慣法を活用しています。
ホ・オポノポノについては、「許してね」の言葉に抵抗を感じる方も少なくないと思います。私なりの理解の仕方を後ほど記事にしますので、よかったらそちらも読んでみてください。
自己肯定感の低さが辛いときにできることは?
もし、「私なんてまるで価値のない人間だ……」という心の状況だとしたら、まずは自分を責める時間を一時停止!
リモコンで停止ボタン押します。
(参考関連ページ:自分を許すとは具体的にどういうことですか?─自分で自分をリンチするのを止めることです─)
心療内科やカウンセリングといったプロを頼ることは大事です。
友だちに頼りすぎると、友だちがしんどくなっちゃいますから、趣味のLINEのオープンチャットやツイッターなども活用して、「辛い気持ち」を分散させましょう。
占い師はあくまでも「占い」から開運アドバイスをするのが仕事です。傾聴や全肯定、共感は期待しないほうがいいです。
ふだんの生活では、ウツの症状に似た甲状腺の病気(橋本病、バセドウ病)や、ホルモンバランス、鉄分不足、ビタミンD不足、日光に当たっている時間が極端に少なくないか?などの視点も持ってみてください。
私自身もホルモンの病気で思い知ったのですが、人間はホルモンにかなり左右されています!
うつ病なのかも…と思ったらホルモンの病気でした。
それから牛肉を食べるようにしています。「幸せホルモン」って聞いたことありますか?牛肉には「トリプトファン」という必須アミノ酸がありますが、このトリプトファンがストレスや精神の安定によいという脳内物質「セロトニン」のもとになるそうですよ。
また、鶏肉、納豆、バナナ、ニンニクなどビタミンB群も良いんですって。
神経質になる必要はないと思いますが、ほんのちょっと栄養、睡眠、日光浴を意識したいですね。